50代の転職におすすめの仕事は?

50歳は親の介護費用が必要になったり、子どもが自立して時間に余裕ができたりと、生活が変化しやすい変化しやすい時期のため、新しい仕事に挑戦する方も少なくありません。一方で、「50歳からの仕事探しは大変そうだな……」とためらう方もいるのではないでしょうか。

本記事では、50歳からの仕事探しにおすすめの職種12選をご紹介します。仕事探しを成功させるコツや注意点もわかるため、自分に合う仕事を見つけやすくなります。

目次

50歳からの仕事・未経験が歓迎されやすい職種

50歳はスキルや知識が必要な即戦力として求められるケースが多く、20代・30代よりも仕事を探すハードルは高くなりがちです。しかし、50歳の未経験者も挑戦しやすい職業はあります。また、身体的負担が少なく長く続けられるような仕事も少なくありません。

ここでは、50代からの転職におすすめの職種や、未経験でも歓迎されやすい職業を厳選してご紹介します。50代の仕事探しに役立つ職業12選をまとめましたので、新たな仕事に挑戦したい方はぜひ参考にしてください。

軽作業・組立

軽作業は1つの工程にじっくり向き合う仕事が多く、体への負荷が軽いため50歳からの仕事におすすめです。

軽作業の例として工場・倉庫で行う検品やピッキング、シール貼り、仕分け、梱包作業などが挙げられます。このように、同じプロセスで進めるため特別なスキルが求められないことが多いです。

勤務体系は融通の利きやすいシフト制で、短時間勤務や夜勤、週一勤務など調整が可能です。仕事のために趣味を諦めたり、家族との時間を犠牲にしたりすることなく、自由な時間を確保しやすいでしょう。大手メーカーの製造工場は比較的高収入を狙いやすいと言えます。

介護職員・ケアマネージャー

介護職員の仕事は、利用者の年齢が親世代に近く、価値観を理解しやすいため50歳からの仕事に向いています。施設利用者の食事・入浴をサポートする業務で資格がなくても働くことが可能です。

働きながらキャリアアップでき、「介護職員初任者研修」を取得すれば訪問介護にも携われます。さらに、5年以上の実務経験を経て「介護支援専門員」を取得するとケアマネージャーへ昇格も可能です。

高齢者の割合が2024年時点で29.3%に上る(※)など日本全体の高齢化が進んでいることや、定年後は嘱託社員で再雇用される場合もあるため、50歳からの仕事探しで長期の求人を探している人にもおすすめです。

※参考:統計トピックス「1.高齢者の人口」|総務省統計局

タクシー・ハイヤー・バス運転手

タクシー・ハイヤー・バス運転手は、体力に自信がなくても続けやすい点から50歳からの仕事を探している方は要チェックです。土地勘があるに越したことはないですが、専門的なスキルや知識は基本的に求められません。

運転の職種では、1台の車両を複数のドライバーがシフト制で運転する「1車2人制」「2車3人制」を導入しています。年齢層が高いため介護問題や健康面に理解が得やすく、話し合いのもとでシフト調整が行えるでしょう。

また、タクシー・ハイヤーの場合、自動車二種免許の取得費用を補助する会社もあるように、未経験の50歳からの仕事にも選びやすいです。

清掃員・ルームメイク

清掃業は家事の経験をスキルとして生かせる仕事なので、経験豊富な50歳からの仕事におすすめです。清掃業と言っても、家事代行スタッフやビル清掃員、ルームメイクなど多岐に渡り、勤務場所によって業務内容や勤務時間帯が異なります。ライフスタイルに合わせて仕事を選べるのも魅力の一つでしょう。

また、現場責任者はいるものの、業務中は自由度が高く適度に休憩を入れながら自分のペースで進められるケースが多いため、精神的な負担を感じづらいでしょう。主婦はもちろん、共働きで家事の経験がある方や掃除が得意な方は、効率的に業務をこなせるでしょう。

保育士・幼稚園教諭

保育業界では、子育て経験が豊富な先生に信頼を寄せる保護者も多いことから、50歳からの仕事に保育士・幼稚園教諭がおすすめです。とはいえ、資格が必要なので未経験でも働ける保育補助から始めましょう。

保育補助とは、給食の配膳やおもちゃの準備、寝かしつけなどを行う保育士のサポート役です。2年以上の実務経験を積むと、保育士試験の受験資格を得ることが可能です。保育士として3年の実務経験を積んだ後、「幼稚園教諭二種免許状」を取得すれば幼稚園教諭として働けます。共働きの増加で需要が高いため長く続けられるでしょう。

調理師・調理補助

無資格・未経験で働ける調理補助は、作業が比較的簡単で50歳からの仕事として選ばれやすいです。調理補助とは調理工程をサポートする仕事で、盛り付けや調理器具の準備、食材の下処理、キッチンの片付けなどを担当します。飲食店をはじめ、病院、保育施設、社員食堂など、多様な施設で必要とされているため求人を見つけやすいでしょう。

また、調理補助で2年以上の実務経験を積むと、調理師免許の受験資格が得られます。調理師免許を取得すると、メニューの開発や料理教室の講師、料理代行サービスなど活躍の場を広げることも可能です。

事務

事務職の中には残業が少なく、肉体的な負担を感じづらい求人がある点から50歳からの仕事に向いています。営業事務、経理、総務事務、貿易事務など多種多様ですが、中でも、一般事務はデータ入力やファイリングなどの簡単な業務が多く、50歳からの仕事におすすめです。

また、長期的に働きたい場合は、定年後も嘱託やパートで継続できる医療事務を選びましょう。事務職は未経験でも働けますが人気がある職種なので、パソコンの基本操作やWord・Excelの基礎スキルを習得しておくと有利です。

電話対応・コールセンター

電話対応・コールセンターは非対面のコミュニケーション能力が必要な仕事です。相手の意図や感情を汲み取るスキルは人生経験の中で培われるため、50歳からの仕事として活躍しやすい職種と言えるでしょう。

業務には受信業務と発信業務があり、受信業務では注文受付や問い合わせ対応を行います。導入サポートやカード紛失の対応などが代表的です。一方の受信業務は、商品案内や市場調査を行う仕事で、商品案内や料金プランの推奨などが挙げられます。インセンティブを支給する会社もあるため、50歳からの仕事で高収入を狙いたいという方にもおすすめです。

スーパー

スーパーは食品や日用品を扱うため、家事経験が豊富な50歳は知識を生かして働けます。また、人手不足の問題からパートの給料を上げたり、定年を70歳まで引き上げたりする企業がある点も、50歳からの仕事に向いている理由です。

部門はレジ、精肉、鮮魚、青果、グロッサリー(日用雑貨)などがありそれぞれ業務は異なります。レジ部門では、ラッピングや宅配対応も行うように、会計のみを担当するわけではありません。食品部門では加工調理やパッキングなどをしますが、どれも簡単な作業なので覚えやすいでしょう。

管理人

管理人の仕事は残業や体力を使う業務が少ないため、50歳からの仕事や定年退職後の仕事としておすすめです。主な仕事はマンション・アパートの点検・管理で、居住者の対応や設備点検、エントランスの掃除などを行います。

特別な資格は必要ないですが、パソコンスキルがあるとベターです。管理会社へ提出する報告書類や、居住者向けのお知らせを作成する際に役立ちます。

また、働きながら「管理業務主任者」の資格取得へ挑戦する方も少なくありません。資格取得後は管理運営のサポート業務にも携われるので、仕事の幅を広げられるでしょう。

警備員

警備員の仕事は、一般的にシフト勤務で体調に合わせて働けるため、50歳からの仕事におすすめです。立ち仕事で体にやや負担がかかりますが、勤務日や勤務時間の調整がつきやすくしっかりと休息できるでしょう。

警備員の種類には、テーマパークやビルなどの警備を行う「施設警備」の他、イベント会場などで交通誘導を行う「交通警備」、貴金属や美術品を守る「輸送警備」があります。

男性のイメージが強い職種ですが、女性トイレや授乳室の巡回、女性へのボディチェックのトラブルなどが回避できるとあって、女性警備員の需要もあります。

IT・エンジニア

IT関連の仕事は、専門スキルが高く50歳からの仕事には難しいと感じるかもしれません。未経験の求人はあまりないですが、定年退職後でも高収入を得やすいため、50歳からの仕事として目指す方もいます。

エンジニアは、ソフトウェアエンジニア、ネットワークエンジニア、データサイエンティストなど多岐に渡りますが、未経験者はWeb系エンジニアを目指すのがおすすめです。動画サイトで、HTMLやCSSなどを独学で学ぶこともできます。

専門職以外の職種を目指す際は、「ITパスポート」で基礎を学ぶと苦手意識を軽減できるでしょう。

50歳からの仕事探しの参考になる転職成功率

総務省統計局の「労働力調査(2023年)」によると、45〜54歳の転職者比率(就業者に占める転職者の割合)は3.5%で、全体の平均転職者比率4.9%と比べると低めとなっています。

45〜54歳が仕事につけない理由は、「希望する種類・内容の仕事がない」27.0%と最も多い結果になりました。なお、「求人の年齢と自分の年齢とがあわない」と感じる人の割合は35歳未満は0%・35歳~44歳が2.9%(※)・45〜54歳は13.5%と年齢が高くなるに連れて上昇しています。

上記から、50歳からの仕事探しで転職成功率を高めるには、妥協点を探すことも重要だと言えます。希望する職種がない場合は、未経験でも可能な仕事を見つけるなど柔軟に対応しましょう。

※参考:労働力調査(詳細集計)2023年(令和5年)平均結果の概要|総務省統計局

50歳からの仕事・未経験職への転職が難しい理由

50歳からの仕事探しでは年齢がネガティブな要因となりやすいため、未経験職だけでなくキャリア転職にも苦労します。また、企業側が50歳の採用に対して前向きになりづらいケースもあるため、50歳の仕事探しでは、厳しい現実に直面する可能性があります。さらに、50歳の転職が難しい理由が自分自身にあるというパターンも考えられます。

ここでは、50歳からの仕事探しや未経験職への転職が難しい理由を4つ紹介します。

新しいことを覚えづらくなる

記憶力は年齢とともに低下する傾向があり、新しいことが覚えづらくなります。例えば、体調不良により営業職からタクシー運転手へ転職する場合、車両点検など営業職にはなかった業務を一から覚えなければいけません。

また、どの業界でもデジタルツールの活用が主流となりつつあるため、紙業務に慣れている50歳の方でIT技術への対応に不安を感じる方は少なくありません。

50歳からの仕事で新しい業務を覚えることに不安を感じる場合は、自己学習を進めるなど知識を習得する習慣をつけて、学習意欲を高めてみましょう。

経験が逆効果になることがある

50歳は20代や30代と比較して実績があるため、キャリア転職では強みになる場合があります。一方で、長年培った価値観や職業観、習慣が逆効果となり、「自社と合わないのではないか?」と懸念されるケースも少なくありません。

職場が変われば組織の文化や働き方は異なります。過去の経験に執着していると、業務だけでなく良好な人間関係の構築も難しそうというマイナスな印象を与えかねません。また、フレキシブルワークやダイバーシティといった今の時代の働き方へ理解がなければ、若い世代と差が生じるでしょう。

50歳からの仕事探しをする際は、求められるスキルの他に、トレンドや今の時代に合った働き方を意識する必要があります。

雇いづらいと思われることがある

50歳からの仕事開始となれば、20歳・30歳も年が離れた社員が教育係となることも珍しくありません。

経験値から生まれる自信と年上というプライドから、年下の先輩社員に反抗的な態度を示すのではないかと警戒される場合があります。「年上の後輩に指導しづらい」というプレッシャーを与えないよう、50歳以上の雇用を控えて社員の平均年齢に近い人材を採用する企業も少なくありません。

また、50歳の方はスキルや実績が豊富なため、「相応の給料を払わなければいけない」と感じさせてしまう点も、雇われづらい理由の一つです。

年上であることや今までのキャリアをアピールするような態度は控えて、謙虚な気持ちで転職活動に臨みましょう。

雇用条件を受け入れられないことがある

50歳の方には前職で役職を持っていた方もいるでしょう。しかし、未経験職への転職でそのスキルが生かせるとは限りません。経験豊富な50歳でも最低ラインの給与を打診されるなど、前職よりも条件が悪くなる場合があります。

このように、50歳の求職者から相談された雇用条件を受け入れづらいという理由で、採用を見送る企業は珍しくありません。

他にも、「正社員で働きたい」「キャリアを生かせる部署にいきたい」「残業はしたくない」というように、雇用形態や労働時間、キャリアパスの条件が、企業の求める人物像と相違すると採用を見送られてしまいます。

自己主張を控えてなるべく企業側が提示した雇用条件を受け入れましょう。

50歳からの仕事探しを成功させるコツ

50歳からの仕事探しは、年齢制限に加えて未経験歓迎の求人が少ないため職種が限られます。とはいえ、手当たり次第に応募しても、就業後にミスマッチが起こり後悔する恐れがあります。転職に失敗しないためには、キャリアの棚卸しやライフスタイルを考えるなど準備が必要です。

ここでは、50歳からの仕事探しを成功させるコツを6選まとめました。転職活動がスムーズに進むだけでなく、あなたに合う仕事が見つけやすくなります。

なぜ働くのかを明確にする

50歳からの仕事探しの際に働く目的を明確化すると、希望する労働環境や優先するべき条件が絞られるため、自分にマッチした業界・業種が選びやすくなります。

例えば働く目的には以下が挙げられます。

  • 貯金のため高収入を得たい
  • スキルアップをしたい
  • 地域に貢献したい
  • 新しいことに挑戦したい

働く目的が「高収入を得るため」であれば、高収入の業界を選定したり、昇給が見込めるキャリアプランを立てたりすることができます。「新しいことに挑戦したい」という場合は、興味がある領域や得意分野を特定して、あらかじめ必要な知識を習得しておくことができるでしょう。

働く目的が明確なほど、業界・業種のミスマッチを防げるだけでなく、転職活動の準備不足も解消できます。

希望の働き方を決める

希望する条件を決めることは、仕事の充実感だけでなく満足度の高い生活を送るために必要な作業です。50歳からの仕事探しは、健康面や親の介護など考慮するべき事項が増えるので希望条件を整理しましょう。

例えば以下の条件を決めてみてください。

  • 年収
  • 勤務時間
  • 雇用形態
  • 仕事内容
  • 働く年齢の期限

「貯蓄を増やしたい」という目的で働く場合、長期的に稼ぎたいのか単発で高時給を目指すのかでは働き方が変わります。長期的に稼ぎたい方は、定年後の再雇用制度がある会社や、資格取得で昇給を目指せる仕事などが挙げられるでしょう。

希望条件が多すぎると選択肢が狭まってしまいます。希望だけでなく妥協してもいい条件も決めておきましょう。

年収や役職にこだわりすぎない

50代は豊富な経験やスキルを持っているため、年収やポジションが高くなる傾向がありますが、条件や待遇にこだわりすぎると転職のハードルが上がります。

そのため、過去の経験を活かしつつ、無理なく働ける環境を選ぶことが重要です。無理をすると、体力や精神的な負担が増し、長期的に仕事を続けるのが難しくなる可能性があります。

年収や役職に固執せず、自分の希望や体力に合った仕事を選ぶことで、無理なく仕事を続けることができるでしょう。

経験を活かせる仕事を探す

50歳からの仕事探しで強みとなるのが、これまでに培ってきた経験です。役立つ経験とはプロジェクト管理、顧客対応などの実務経験だけではありません。家庭なども含めた人生経験がスキルとして活かせます。

50歳からの仕事探しで強みとなる経験の一例として、以下があります。

  • 家事全般(料理・掃除・洗濯)
  • 出産・子育て
  • 結婚・離婚
  • 車・家の購入
  • 看護・介護

例えば、婚活アドバイザーや葬儀のセレモニースタッフのような人生の節目に立ち会う職業では、お客様の感情やニーズに共感する能力が求められるため、人生経験が豊富な人材が求められます。

ミスマッチを防ぐには、職歴の他に経験で得た能力などを活かせる仕事かどうか判断しましょう。

無理なく働ける仕事を選ぶ

50歳からの仕事探しで健康面を無視すると、過労によるストレスで体調不良や睡眠障害が起こり、生活に支障をきたす恐れがあります。50歳は体力の低下に加え、更年期や親の介護が重なりやすい時期なので、無理のない働き方を選ぶことが重要です。

無理なく働ける仕事を選ぶには、例えば以下のような条件に注目してみましょう。

  • 通勤30分圏内
  • 扶養内で働ける
  • 短時間勤務可能
  • 介護休暇がある
  • 同世代が多く働いている

また、「事務職より体を動かせる軽作業の方がラク」「いろんな世代と関わりたい」など、負担の感じ方は個々で異なります。働く目的や性格も考慮して、自分にとって負担の少ない仕事を選びましょう。

変化への対応力を磨き続ける

50歳からの仕事探しでは、これまで培ってきたスキルの他に、新しい知識やプロセスを取り込める対応力も重要視されます。ビジネスモデルは時代とともに変化し、トレンドに疎く古い価値観に固執した社員は、組織を停滞させる原因になりかねません。

変化への対応力を磨き続ける方法には以下があります。

  • 転職したい業界のトレンドを調べて知識を増やす
  • 新しい分野に挑戦して興味の幅を広げる
  • 人間関係に隔たりを作らずに、多くの人と関わる

変化への対応力をつけると自己成長に前向きというポジティブな印象を与えられます。また、若手社員とも円滑なコミュニケーションが図れる柔軟性のある人材と評価されて、転職の成功に近づきます。

50歳からの仕事を探す際の注意点

50歳からでも未経験職への転職や希望に合った職場で働くことは可能です。一方で、50代からの仕事探しは、さまざまな困難があるのも事実です。

企業の若返りや教育のしやすさ、長期的な雇用が見込めるなどの理由から、若手を積極的に採用したいと考える会社は少なくありません。そのため、働く意欲やキャリアがあっても、転職活動がスムーズに進まない傾向があります。

ここでは、50歳からの仕事を探す際の注意点を2つ紹介します。

収入・待遇が見劣りする可能性がある

採用においてキャリアより若さに価値を見出す企業は珍しくないため、50歳からの仕事探しで、前職よりも収入・待遇が見劣りする可能性があります。

厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果」では、50歳〜54歳の転職者のうち34.0%が収入が減少したと回答しました。さらに、55歳〜59歳では減少率が34.3%に上るように、年齢を重ねるに連れて収入や待遇が見劣りする可能性があることを覚悟しなければいけません。

年収が高い管理職は空きが出にくいと考えられるため、企業規模にこだわらず、ベンチャーや中小企業も視野に入れましょう。

仕事探しが長期化しやすい

「50歳は雇いづらそう」という企業側の先入観を払拭できないと、50歳からの仕事探しは長期化しやすいです。デジタル技術の進歩や働き方の多様化など大きく状況が変化する中で、「50歳は対応できないだろう」と偏見を持つ企業側は少なくありません。

さらに、採用しても十数年後には定年退職を迎えるため、教育にかかる時間やコストが無駄になるリスクを避ける傾向があります。

企業側の受け入れに課題があるとはいえ、自身の古い価値観が転職活動の妨げとなっている可能性もあるので、デジタルスキルやトレンドを学ぶ姿勢が重要です。

50歳からの仕事探しのやり方

求人情報を集める方法は、ハローワークや求人誌だけでなく、求人サイトやSNSの活用など多種多様です。しかし、情報が得やすい一方で、「どのやり方で探せばいいのかわからない」と悩む方は少なくありません。

50歳からの仕事探しでは、年齢やキャリアを考慮した方法で探さなければ転職活動が長期化する恐れがあるでしょう。

ここでは、50歳からの仕事探しのやり方を4つ紹介します。希望する条件に合わせて使い分けましょう。

求人サイトを利用する

50歳から仕事を探す際に最も手軽な方法がインターネットの活用です。サイトやアプリに登録すれば、求人検索がいつでも行えます。

インターネットを活用する方法には、以下があります。

  • 求人情報サイト・アプリ
  • 転職エージェント
  • 転職口コミサイト

例えば、キャリアがある方は、ハイクラス向けの転職エージェントでオファーを利用する方法がおすすめです。

特別な資格やスキルがない場合は、業種・業界問わず求人数が多い総合サイト「求人ジャーナル」で理想の仕事を見つけましょう。幅広い業種・職種の求人情報を取り扱っており、未経験者歓迎の求人も多数掲載されています。転職活動の第一歩は情報収集からです。まずはサイトにアクセスして気になる求人をチェックしてみましょう。

また、企業の口コミサイトを活用することで、実際に働いている社員や元社員の声を通じて、職場の雰囲気や人間関係、働きやすさを知ることができます。口コミサイトを上手に活用し、企業研究を徹底することで、転職後のミスマッチを防ぐことが可能です。

情報誌で探す

50歳からの仕事探しで、家の近くの求人やアルバイト・パート勤務を希望する際は、求人情報誌の活用がおすすめです。

求人情報誌は駅やコンビニ、スーパー、書店など、日常生活で頻繁に利用する施設に設置されているように、そのエリアに住んでいる求職者を対象としています。地元企業をはじめ、コンビニや地域の商業施設などのアルバイト・パート求人が見つかるでしょう。

なお、大半は週一発行のため情報にタイムラグが発生しやすい点に注意が必要です。Web媒体や企業のWebサイトと併せて最新の求人情報を確認しましょう。

SNSを活用する

50歳からの仕事探しでIT業界やベンチャーに挑戦したい方は、SNSを活用した転職方法を要チェックです。

ビジネス特化型のSNSもあり、職務経歴や資格、実績、スキルを公開してマッチングすることで、企業からアプローチがあるかもしれません。

「Instagram」「X」などのプライベート向けのSNSでも転職活動が可能です。「#転職」「#エンジニア」のように希望職種など転職関連のハッシュタグをつけて転職先を募集しましょう。

ハローワーク

就業にブランクがある方や転職サポートを希望する方は、ハローワークを活用した方法が向いています。

ハローワークでは、大手企業から地元企業、ベンチャーまで幅広く求人情報を扱っています。職業訓練や面接対策、履歴書の添削などの転職サポートが充実しているので、50歳からの仕事探しの不安を軽減できるでしょう。

利用を希望する場合は、最寄りのハローワークで求職者登録が行えます。登録しなくてもインターネットサービスで求人検索はできますが、一部の事業所名は見ることができないので登録をしておくと便利です。

知人に紹介してもらう

人脈が広い人は、50歳からの仕事探しで知り合いや先輩に働き口を紹介してもらうのも一つの手です。

採用活動の一つに、社員が人事に知人を紹介する「リファラル採用」があります。友人から企業を紹介してもらえれば、短期間で転職活動を終わらせることができる他、事前に企業の内部事情を把握できるためミスマッチを防げます。

なお、合わないと感じた際に断りやすいように、「選択肢の一つとして情報をください」という言い回しで情報を教えてもらいましょう。あらかじめこちらの希望職種や年収などの条件を共有しておくことも重要です。

50歳からの仕事探しが気になる人によくある質問

20代や30代の転職活動と比較して、50歳からの仕事探しは求人数が限られます。希望条件に合う求人となればさらに絞られるため、キャリアの棚卸や自己分析などの事前準備が重要です。しかし、万全に準備をしても、転職活動中に不安を覚える人は少なくありません。

ここでは、50歳からの仕事探しが気になる人のよくある質問について回答します。より自信を持って転職活動に取り組むために、不安や疑問を解決しておきましょう。

50歳からの仕事探しに資格は役立つ?

50歳からの仕事探しにおいて、資格は無駄にはなりません。ただし、取得する目的によっては、資格が役に立たない恐れがあります。

50歳の転職では資格の有無よりも実務経験が重視されやすいです。そのため、選考を有利に進める目的で資格を取得した場合、期待したような効果を感じられないこともあります。

しかし、意欲のアピールや自信につなげるという点では有効です。例えば、「MOS」「ITパスポート」はスキルを証明するだけにとどまりますが、知識を得たことで事務職への転職も視野に入れることができます。

50歳を採用する企業はどんな働きを求める?

企業は50歳の求職者に対して、若年層の見本となるような働き方ができる人材を求めています。

見本となる働き方とは、変化の激しいビジネス環境で、新しい技術やプロセスを学び続ける姿勢です。今までのやり方にとらわれず新たなアイデアを創造する姿勢は、企業成長に貢献するだけでなく、若年層のモチベーションアップにもつながるでしょう。

50歳の人を採用する際には、見本となる働き方で社員の意識を高めてほしいという企業の意図があります。そのため、50歳からの仕事探しでは、実務スキルだけでなく、豊富な経験から得たコミュニケーション能力、柔軟性、リーダーシップなどの人間性を生かして働ける人材が求められると言えるでしょう。

50歳からの正社員雇用は可能?

50歳からの正社員雇用は十分に可能ですが、転職活動には適切な準備と戦略が必要です。豊富な経験や高いスキルを活かし、企業にどのように貢献できるかを明確に伝えることが重要です。

また、年齢に関係なく、新しいスキルや知識を学び続ける姿勢を見せることで、企業に対して柔軟性や成長意欲をアピールすることが転職成功へと繋がります。

50歳からの仕事探しには求人ジャーナルがおすすめ!

50歳からの仕事探しは、若い世代と比較して求人数がそう多くありません。しかし、50歳ならではの豊富な人生経験を生かせる仕事や、心身ともに無理なく働ける仕事、定年後も続けられる仕事もあります。

給料や待遇だけにとらわれず、自身のライフスタイルに合った職場を見つけることが重要です。求人ジャーナルでは50歳からでも転職可能な求人を豊富に掲載しています。正社員求人も充実しているため、ぜひチェックしてみましょう。

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